理事長・院長あいさつ
順天堂について
順天堂は、天保9年(1838年)に学祖・佐藤泰然が江戸薬研堀にオランダ医学塾を開設し日本最古の西洋医学塾として始まりました。天保14年(1843年)には、順天堂医学塾を千葉県佐倉に開設し、明治の初めに東京湯島・本郷の地に移り今日に至っています。現在の学校法人順天堂としては、医学部・スポーツ健康科学部・医療看護学部・保健看護学部・国際教養学部・保健医療学部・医療科学部、健康データサイエンス学部の8学部をはじめ、大学院4研究科、医学部附属6病院を有する「健康総合大学・大学院大学」へと発展を遂げています。
医学部附属病院としては、順天堂医院(東京都本郷)、静岡病院(静岡県伊豆の国市)、浦安病院(千葉県浦安市)、越谷病院(埼玉県越谷市)、順天堂東京江東高齢者医療センター(東京都江東区)、そしてこの練馬病院と6つの基幹病院を設置、運営しております。「人在りて我在り、他を思いやり慈しむ心」、すなわち「仁」 の学是を心にいだきながら、「不断前進」の理念のもとに、先進的な医療を推進して参りました。
6番目の順大附属病院として「練馬病院」が開院
順天堂練馬病院は平成17年に開院しましたが、その経緯は以下のごとくです。開院前の練馬区は、人口約74万人を擁する大きな区ですが、他区に比べ病院数および一般病床数が著しく不足しておりました。区民の入院患者の約67%は区外の医療機関へ入院し、救急患者については約60%が区外の医療機関に搬送されており、このような医療環境を解消することが区の長年の課題となっていました。平成13年頃、練馬区は区内の病床不足改善のため病院誘致計画を進め、大学附属病院として医療水準が高く、小児医療や救急医療に豊かな経験を持ち、法人としての経営力、資金力がある学校法人順天堂が運営主体に選定されました。こうして練馬病院は、順天堂大学医学部附属の6番目の病院として、平成17年7月に練馬区高野台に開院いたしました。病院機能の拡充を続け、3次救急指定病院へ
当院は開院以来、不断前進の気概を持って、練馬区の期待に応えるべく最新の医療設備と医療技術による高度な医療により病院機能の充実に励んでまいりました。地域医療支援病院、がん診療連携拠点病院、災害拠点病院として近隣の医療施設と連携を取りながら活動させていただいております。また感染症診療協力医療機関としてコロナ禍においては初期より重症患者を数多く受け入れ貢献してまいりました。さらに令和2年に外来棟開設、令和3年には490床への増床、無菌病床の増床、心臓血管外科を招聘し循環器内科との共同でハートセンター開設を果たしました。小児周産期医療としては、令和4年に東京都地域周産期母子医療センター認定を受け文字通り周産期医療の中核となりました。また救急医療としては開院以来2次救急医療に尽力して参りましたが、令和5年3月には3次救急指定病院の指定を受け、練馬区周辺の救急患者さんが練馬区内でさらに高いレベルの診療ができる病院になって参りました。地域で愛される病院を目指して
今後も、順天堂の学是「仁」の心をもって皆様に愛される地域病院として、高難度先進医療を担う大学病院として、新たな医療者を育てる教育病院として、安全安心で最良な医療を提供できるよう励んでまいりたいと思います。順天堂練馬病院は、練馬区民はもとより、都区西部地域、多摩地区などに居住される方々からも、健康についてご心配な時には「そうだ、順天堂練馬 に行こう」と信頼される病院になるよう努力してまいります。今後とも宜しくお願い申し上げます。